『年寄は本気だ』 養老 孟司・池田 清彦著
今年初の本格的降雪だ。報道では「岐阜市は10センチの積雪」。わが家辺りも概ねその程度と思われる。本格的な降りだったから、昔のように仕事に出かけなければならないのなら大変だ。こういう日は、無職の老人でよかったと思うことしきり。
ゆっくりと朝食を取り、新聞を読む。年末で読書欄は恒例の「書評委員が選ぶ『今年の3点』」。最近は全く既読本と重ならない。唯一一冊。ルシア・ベルリン『すべての月、すべての年』だけ。その他今借りているのが二冊。『マイホーム山谷』と『ウクライナ戦争日記』で、近いうちにこれは読むつもり。この他何冊か気になったものをチエックしたら、岐阜県図書館に何冊かあるようだ。これで年明けの楽しみが出てきた。
ついでに自分の「この一年の3点」を考える。既読本のメモを睨んで選んだのは次の三冊。
『生きて帰った男』 小熊英二
『猫だまし』 ハルノ宵子
私の基準はともかく読ませるかどうかということだけ。いずれも面白かったと言うしかない。伊藤比呂美さんは、この三年ばかり毎年選んでいる。痛快きわまりないというか、読み応えがあるというか、ともかく読ませる。
さて、今日の本である。まさに「碩学ふたりの大放談」である。納得できた話もあれば、納得できない話もある。養老さんは「環境問題は日常性の維持問題である」と言われる。つまり「日常を破壊しない日常」を確立できるかということらしい。たしかに個々人とってはそういう覚悟を抜きに語れない問題にちがいない。
おずおずと動き出す音雪の朝
ハンドウオーマーが活躍しているので、残り糸を寄せ集めてもうひとつ編んだ。編み物は楽しいのだが、大物を編む根気がなくなってきたし、そんなに編んでも着れないしと、いうところ。