春疾風(はるはやて)

祭のごとく過ぎにけり 異変に気づいたのは、朝ネットを繋げた時である。いつものようにまず、アクセス解析を見て驚いた。だいたい朝のうちはほどんど訪問者がないのが普通。ところが、朝から随分の訪問者、思わぬ外国(ウクライナ)からもある。いやいやどう…

志段味古墳群を見に行く 名古屋市守山区上志段味というエリアには古墳時代を通じて古墳が造られつづけ、66基もある大規模な古墳群となっている。庄内川の河岸段丘上で、この川を利用して勢力を伸ばしたこの地の首長やその配下の人々の墳墓である。 最大な…

紅葉

滋賀 永源寺に紅葉狩 今年の紅葉狩はどこにするかという話になり、半世紀も前に職場の親睦会で訪れた「永源寺の紅葉」を思い出す。 最近行き慣れた隣県でもあり、朝から洗濯二杯をして、その後の出発となる。 「永源寺」は臨済宗永源寺派の本山、愛知川の上…

鹿威し(ししおどし)

南濃までちょっと 海津市の「アクアワールド水郷パークセンター」のバフウカエデの紅葉が見頃との新聞記事を見て、またまた出かけることに。(遊びに行くのはすぐにまとまる)県内だが南濃なので、高速を使っても一時間はかかる。 アクアワールド水郷パーク…

秋深し

吉野・飛鳥・奈良紀行 2 キトラ古墳壁画公開の見学 旅の前、ネットを渉猟していて「壁画公開」を知る。早速申し込み、旅の日程に加えた。 キトラ古墳「四神の館」 「キトラ古墳」は「高松塚古墳」に続いて発見された7世紀末の壁画古墳である。艶やかな人物…

秋澄む

吉野・飛鳥・奈良紀行 1 金峯山寺御開帳 吉野の金峯山寺の本尊蔵王権現三体を拝観したいというのが、長い間思っていたことである。二十三年前の秋にお参りした時は、秘仏のご本尊にお目見えすることは出来なかったが、今回は国宝仁王門の修理に伴い特別公開…

露の世

滋賀 竹生島へ 秀吉の城は、今の大阪城の地下七メートルに埋もれているのだという。華美を誇ったその城はどんなものだったのか。竹生島に行こうと思ったのは、そこにかの城の遺構が現存するという興味からだ。 竹生島は琵琶湖のまっただ中に浮かぶ小島で、船…

京都へ行く 京都国立博物館(京博)の「縄文土器と土偶」展を見に行きたいと家族に提案する。「又、縄文かあ」と半ば呆れられながらの京都行き。暑さを考えて曇天の日にしたのだが、近日中最も蒸し暑い日になった。 京博は2013年のリニューアル以来初め…

白日傘

縄文土器を見にゆく 神社仏閣か美術鑑賞、はたまた歴史探索、うちが出かけるのは、たいていそのいずれかだ。「縄文土器」を見に行く、今回の目当ては、それに尽きる。 そして、期待は裏切られずに、むしろ期待以上だった。縄文人という、遥かな祖先に深い愛…

あさり飯

丹後への旅 一日目 陽気に誘われれ、今年一回目の旅をする。コロナはまだ終わったわけではなく、まずは車で出かけられる所をと、丹波への旅。いつものようにオバアの勝手な興味に付きあわせて「神社・仏閣+古代史」の旅である。 丹波といえば「天橋立」、オ…

春しぐれ

「川瀬巴水展」を観る 三重県菰野 パラミタミュージアムに於いて 川瀬巴水は大正期から昭和にかけて活躍した版画作家。「旅情詩人」と称されたように旅心を誘う美しい風景画をものにした。 初期作品から晩年作品まで279枚の展示である。驚くほど多作であ…

帰り花

湖北に紅葉を見にいく。 そろそろ平地の紅葉も見頃のうえ、気持ちよく出かけられる暖かな日も残り少ないかなと、急遽紅葉狩りに出かける。できるだけ人の少ない穴場と思って出かけたのだが、正解。静かな紅葉狩りで堪能した。 目的地は近江の孤篷庵。小堀遠…

とんぼ

一乗谷朝倉氏遺跡を訪ねる 申し分ない陽気にうながされ、かねて見たいと思っていた日本のポンペイ「一乗谷朝倉氏遺跡」を訪ねる。隣県まで車で2時間半の道程である。 一乗谷朝倉氏遺跡は、室町期から戦国期まで五代百年にわたり朝倉家が居を構えた城下町跡…

稲の秋

吉備の旅 一日目 全国旅行支援を利用させてもらい、かねてから行きたかった岡山県を訪問する。四国や山陰への乗り換えターミナルである岡山は、何度も通り過ぎたことはあるが、訪問自体はほぼ初めて。60年前の修学旅行以来である 岐阜羽島駅から新幹線で1…

水無月

奥飛騨旅行 一日目 県民割と旅コインの制度を使わせてもらって、小旅行をしようと思い立つ。制度利用の期限も間近く、天気の安定期間も考え、急遽宿の予約をする。二・三日前だったので空きも少なかったが、障害者の当方でも気兼ねなく温泉につかれそうで、…

夏の空

弥生遺跡と木曽三川公園へ 本格的な暑さになる前にと、近場へ。 まずは愛知県清須市にある「あいち朝日遺跡ミュージアム」。紀元前6世紀から紀元後4世紀まで営まれた大規模な集落跡である。清須のインターチェンジの建設で発掘された遺跡で、日本でも有数…

静岡紀行 一日目 コロナの収束はおぼつかないが、ワクチンを三回接種したこともあり最大限人密を避けることにして出かける。従って今回は車での移動中心。 朝8時前に自宅出発。東名高速で、まずは昼食予定の焼津を目指す。途中上郷SAと浜名湖SAで休息。今回…

新酒

飛騨に紅葉と国宝・町並みを見に行く 「こころ旅」で見た飛騨古川の町並みを見たいとTが言う。多分飛騨の紅葉は見頃に違いないと、またまた急遽出かけることに。(遊ぶ相談はすぐに決まる) 飛騨古川は私(連れ合いとも)にとっては、思い出深い町だ。という…

椎の実

奈良を訪れる 石上神宮 奈良に行ってきた。奈良といっても天理市の辺り、初期ヤマト政権の発祥の地である。コロナ禍の収まった今しかないと無理を言った。今回は日帰りでもあり運転手は大変であったと思う。結果的に休み休みではあったが、往復で7時間、滞…

薄暑

不要不急の外出 先日読んだ種村さんの本にあった神社(三重塔)を訪ねたい、西を向くならもう少し足を伸ばして、西濃の三重塔をもう一基見ようと、垂井まで行く。およそ我が家からは車で一時間の距離である。 美濃一の宮の南宮大社の神宮寺、真禅院が最初の…

花韮

「多治見モザイクタイルミュージアム」に行く」 久しぶりに出かける。目的地は「多治見モザイクタイルミュージアム」である。ここの建物が藤森照信さんの設計でとてもユニークだと聞いていたので一度見たいと思っていた。藤森さんの建物は諏訪の守矢神官資料…

秋の蝉

沖縄 二日目 二日目はもっぱら北部の観光をしようと恩納村のリゾートホテルに泊まる。さすがにビーチで泳ぐ人はいないが水上バイクなどに乗る人はいるようだ。まだまだ暑い。H殿はジンベイザメ模様のTシャツなどを着てすっかりリゾート気分だ。そのくせでき…

秋澄む

沖縄 慰霊と観光と旧交を温める旅 初めて家族で沖縄に行ってきた。沖縄に学生時代の寮友がいるH殿は前々から行きたがっていたのだが、こちらの気が乗らなくてのびのびになっていた。やっとその気になってプランを立てたら今回の首里城の災難である。間が悪い…

花野

豊田市美術館で開催中の「クリムト展」に出かける。豊田までは約70キロ、高速で一時間半である。 ほぼ開館時間に着いたのだが入場券を購入するにはすでに長蛇の列で驚いた。会場内も人の頭越しに鑑賞するという状態であまりじっくりと見たわけではない。 …

郭公

「古代への旅」と名打って信州諏訪に出かける。諏訪へは昔初めての家族旅行(娘もまだ一緒だった)で出かけたことがあるが、今回は風光より古代史が中心で節約旅である。 一日目 辰野美術館 中央道を走って3時間(途中で休む)。最初の目的地は辰野美術館で…

遍路

二日目 鳴門大橋を渡って徳島県へ 大塚国際美術館 ここはすでに行かれた人も多いと思うが、我が家は初めてだ。大塚グループの造った偽物大規模美術館である。偽物といっても本物の写真撮影を陶板に焼き付けたもので筆使いも傷みも全くほんものそのものなのだ…

山笑ふ

淡路・徳島への旅 一日目 「淡路島へ行く」言ったら友人に「玉ねぎでも買いに?」と聞かれたのだが確かに今は最盛期らしい。「10キロ1500円」の看板もあり。まさか玉ねぎではないが、どこで何をするというたいしたプランもないまま人形浄瑠璃だけは見よ…

しぐれ

昨日一昨日と富山に出かけた。富山はお隣の県なのだが富山市は一度も訪れたことがない。たまたまネットで美味しそうなお鮨の写真を見て、出かけようとなった次第である。我が家から富山へは高速道(東海北陸自動車道)一本で北上するから紅葉も楽しめるに違…

秋の日

日和を考えて出かけたつもりなのだが変わりやすい秋の天気でコンビニで傘を買うはめに。幸いにもパラパラ程度ですんだのだが、思ったより足が萎えており廻ったのは三箇所がやっと。 門徒であるのに本山も知らぬとのH殿の希望どおりまずは東本願寺。子供の頃…

秋の蚊

少し体調も戻ったことだし陽気もいいからと久しぶりに出かけた。行く先は前々から気になっていた三重県津市の専修寺。浄土真宗高田派の総本山であり昨年には御影堂と如来堂が国宝に指定されたところだ。我が家からは高速を使えば車で二時間の距離である。前…