金木犀

岐阜県博物館特別展「いにしえの岐阜」を見に

 弥生から古墳時代を経て古代までの出土品などの展示である。土器やら鏡、石製品が主で、最も興味深かったのは「線刻絵画土器」である。

 弥生時代末期に造られた「方形周溝墓」から出た土器には鹿や犬、高床式建物、人の顔(口辺に)などが線刻されている。写真に撮ることはできなかったが、同時代の別の遺跡から出土した絵画土器はさらに貴重で有名なものである。それには大旗をなびかせ、80本のオールで漕ぐ船が描かれているが、それで3世紀当時の航海術の進歩をうかがうことができるものだ。

 岐阜にも銅鐸の出土はあるが、中でもこれは最大のものである。江戸時代に発掘されたもので、欠損はあるが高さは111cmもある。

 県博物館は定期的に面白い特別展を企画されているが、お客さんは多くないようだ。昨日は平日だったせいもあり、わが家以外は一組だけだ。学芸員の方がリーモートで授業をされていた。豊富な史料があるから、いい試みだと思う。

 

 

 

       ふいうちといふ出会ひあり金木犀