行く春

壬申の乱展」に行く

 岐阜市の歴史』博物館で「壬申の乱展」が企画されているので、覗くことに。「壬申の乱」はご存知のように天智天皇の長子大友皇子と伯父の大海人皇子との戦いで、大海人皇子側が勝利して天武天皇となった歴史事件である。この戦いには美濃の豪族が天武側に加勢をして大活躍をした事実があり、今回の企画展もそのような背景を踏まえて開かれたものであろう。特にこの辺りの支配者であった村国男依は最大の功労者であったらしく、「連」の位を授かっている。

 展示物としては廃寺となった当時の寺でらの軒丸瓦や当時の記録する「日本書紀」や「続日本紀」(これらは江戸時代に出された版本)、美濃と刻印された土器や木簡などが中心で特別なものはなかった。ただ男依が建てたと思われる山田廃寺や三重県朝日町の縄生廃寺出土の舎利容器(重要文化財)は見応えがあったと言おうか。

 展示会を出てから少しだけ岐阜公園内を歩く。久しぶりなので発掘されたという信長館跡などを見て回る。金華山の新緑が美しい季節になったが、こういう時なので人は少ない。見上げたロープウェイにもお客さんは三人ほどだ。これではきびしいだろうなあ。

 

 

 二日ほど前からモズが終日鳴き騒いでいて、一体どうしたことかと案じていた。それが昨日のこと、カラスが雛をさらったようだ。親モズ二羽が何度も体当たりをしていたが、カラスは何かを咥えて飛び去った。その後もしっこくカラスがやってくるので、モズの警戒は続いている。が、まだ雛が残っているかどうかはわからない。鳴き声に誘われたのか猫もやってきて、モズもこちらも気が休まらない。

 

 

 

 

          行く春の鵙の親にも涙かな

 

 

 

 

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