秋の日

日和を考えて出かけたつもりなのだが変わりやすい秋の天気でコンビニで傘を買うはめに。幸いにもパラパラ程度ですんだのだが、思ったより足が萎えており廻ったのは三箇所がやっと。 門徒であるのに本山も知らぬとのH殿の希望どおりまずは東本願寺。子供の頃…

秋の蚊

少し体調も戻ったことだし陽気もいいからと久しぶりに出かけた。行く先は前々から気になっていた三重県津市の専修寺。浄土真宗高田派の総本山であり昨年には御影堂と如来堂が国宝に指定されたところだ。我が家からは高速を使えば車で二時間の距離である。前…

紅葉

好天に誘われて、紅葉でも見に行こうかということになる。目的地は奥美濃の長滝白山神社。我が家からは高速なら小1時間の距離である。長良川に添って北上するほどに紅葉は真っ盛り。全山が真っ赤に見える山があり、一瞬赤土がむき出しなのかと思い違いをし…

爽やか

久しぶりに出かけた。碧南市藤井達吉現代美術館での絵画展「リアルのゆくえ」を見るためである。半年ほど前、テレビの「美の巨人たち」で犬塚勉さんの存在を知った。写真と見まごうばかりのリアルさ、否写真以上の大気感に溢れた初夏の高原の風景に圧倒され…

花屑

南河内の国宝を訪ねて 二日目 夜の間にかなり激しく降ったようだが、朝には幸いにも上がる。山の上の宿からは東の金剛山から西の大阪湾までも雨上がりの眺望が眩しい。 さて二日目は少し北上、まずは藤井市の「葛井(ふじい)寺」へ。この辺りは「河内王朝」…

春惜しむ

南河内の国宝を訪ねて 一日目 仕事を辞めたらご開帳の重なるこの時期に、南河内の寺を訪ねたいというのが前々からの予定であった。ところが大荒れという天気予報。なんと間の悪いことと嘆いたが、宿も予約したことでもあり、ままよと出発を決意。ところが、…

囀り

播州の国宝を訪ねて 二日目 正確に言えば二日目は国宝はなし。新装なった姫路城は車窓から眺めただけ。午前中費やして廻ったのは「書写山 圓教寺」三十年経ての再訪である。圓教寺は和泉式部や一遍さんゆかりの寺。西の比叡山といわれ伽藍が標高300m強の…

播州の国宝を訪ねて 一日目 以前句会で主宰が「播州」という響きがとても好きだと言われたことがあった。その「播州」の浄土寺を拝観したいというのが長年の想いでやっと今回訪問がかなった。 「兵庫県には国宝はようけありますけどみんな播州ですなあ」と今…

冷ややか

若狭への旅 二日目 前日の風も止み、日差しもあり、さて、どうしようかということになる。前夜、歩きまわった旧町筋をもう一度歩いてみようかということに。前夜は日曜日の夜にもかかわらず宵の口でも人通りはさっぱり。まるでキリコの絵のように静寂そのも…

名月

若狭への旅 一日目 驚いたことには、若狭には132のお寺があると言う。今、「若狭の秘仏 特別公開」と名付けてそのうちの多くのお寺の仏様が公開されているが、今回拝観したのは古刹と言われる七ケ寺。本当は八ケ寺あるのだが予約のいるお寺があり、訪問し…

曼珠沙華

明日香への旅 一日目 彼岸花の咲いている頃に行きたいと思って、少し天気が怪しかったが決行。雨には降られなかった代わり、暑いのなんのといってすごい蒸し暑さ、一年分の汗を流したような気がする。以前にはなかった「かめバス」を利用して歩くのは最小限…

水馬

伊那谷の旅 二日目 晴れは望んでいたのだが、連日の真夏日。のんびりと町歩きを楽しむつもりが、とてもでないという暑さ。車で廻るのが中心となる。 まず飯田考古資料館。開善寺という古刹に隣接。開善寺の重文の山門を拝見してから向かう。この門は室町時代…

夏白鷺

伊那谷の旅 一日目 伊那谷に行こうと思い立つ。著名な文人墨客を輩出している飯田に興味があった。先ごろ、安西水丸さんの「ちいさな城下町」で飯田市について読んだせいもある。俳人井月(せいげつ)の漂泊の地でもある。 さて一日目。まずは伊那谷の雄大な…

法起寺の塔 奈良の旅 その二 折角斑鳩まで来て、法隆寺を素通りするのはもったいないと二日目の予定を変更する。法隆寺、二十年ぶりの再訪である。中門が修理中。早朝で人影も少なく驚くほど静か。雀や椋鳥が国宝の甍に喧しい。差し込む朝日のせいか、前回見…

雲雀

奈良の旅 その一 古都が、修学旅行の喧騒に包まれる前にと、奈良に。今回はまだ行ったことのない所を回りたいと、まずは元興寺。前身が飛鳥寺と歴史は古いがいまは伽藍もなく、極楽堂・禅室を残すのみ。奈良時代のおおらかな建築様式で、とてもゆかしい。つ…