曼珠沙華

明日香への旅 一日目
 彼岸花の咲いている頃に行きたいと思って、少し天気が怪しかったが決行。雨には降られなかった代わり、暑いのなんのといってすごい蒸し暑さ、一年分の汗を流したような気がする。以前にはなかった「かめバス」を利用して歩くのは最小限に。それでも一部は翌日に回すことにする。
 さて、ほぼ二十年ぶりの飛鳥だが普通の観光地に。飛鳥も変わらざるを得ないだろうし、仕方がないことなのだが、情緒は失せた。思考停止になるほど暑かったせいもあるが、万葉人に思いを馳せることは出来なかった。



      万葉の野のほがらかに曼珠沙華





 明日香への旅 二日目
 前日取りやめた石舞台、岡寺へ車で出かける。朝一番はさすがに静かで爽やか。岡寺ではすでに金木犀の香りも。ここは最大、最古の塑像観音像。ゆったりとおおらかのお姿。急な登り坂にやっと。前回訪問時にはレンタサイクルで坂道を駆け下りたことなど夢のまた夢。
 岡寺のつぎは橿原考古学研究所付属博物館。65歳以上は入館無料。ボランティアと思われる方が丁寧に解説してくだり、とても勉強になる。国宝を含む収蔵品も見応えがあり、大満足。ただここで大失敗一歩手前をしでかす。ショップであれこれ手に取っていて棚に財布を置き忘れる。支払い時に気づき店の方が見つけてくださったが、同行者には散々な言われ様。
 最後は少し走って長谷の観音さん。ここも再訪だが、今回は登廊がやけに遠い。特別公開中で別料金(千円)を払って巨大観音さんのおみ足に触れさせていただく。「見仏記」でみうらじゅんさんが特別にさせてもらったという体験だ。ひと指がひと掌で包む大きさ。ただただ老いの健康をお願いする。
 
 さて今回の旅はここまでだが、お得情報二つ。橿原市は来年二月まで「かしはらお散歩クーポン」なるものを発行している。条件は市内に宿泊することだが拝観料などで千円の補助。博物館など公共施設は老人は割引か無料。われわれもいろいろ利用させていただいた。