暮早し

羽織を座布団カバーにする。

 少し座り続けられるようになったので、昼からずっと「座布団カバー」作りに熱中する。今までのカバーは甥のお宮参りに姉が着たという着物から作ったもので、経年劣化で知らぬ間にいたんでいた。絹地のカバーは夏はひんやりして冬は暖かく、何より肌触りがいい。何か代わりになるものはないかと思案して自分の羽織を再利用してみた。若い頃に母が作ってくれた絞り模様のピンクの羽織だが何回着ただろう。解いてからベストを作り、今回はその残りだ。あの世では嘆いているかもしれないが、ゴミにするよりいいだろう。確か幸田文さんが着物を解いて座布団を作ることを書いていた。

 夫に「焼きうどん」を作ってやった。「懐かしいなあ」と言ってえらく喜んでくれた。学生の時バイトに行く前に食べたというのだ。何十年前の話ですか。「柳ケ瀬のなあ・・・」と昔話になったが、柳ケ瀬自体今はシャッター街で昔の面影はない。あの頃は大学の帰りには何かと柳ケ瀬に寄ったものだ。

 

 

 

 

         暮早しバイトの前の焼きうどん

 

 

 

 

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