枯葉

『またたび』 伊藤 比呂美著

 三日ほど前から右側の肩甲骨の下辺りが痛くて、鎮痛剤のお世話になっていたが、どうやら回復。今日は陽気も暖かいからと(異様といっていいほどの暖かさ)窓拭きに奮闘する。下の部屋部屋の窓は、どうにか拭き上げたが、二階は知らない。物置と化している部屋や男性陣の個室までは責任外だ。拭き上げた窓に映る白髪老婆にギョッとするが、紛れもない私。いつも自己認識が甘いと言われるが、不意に映る姿は、正直だ。

さて、上記の本は近頃文庫になったが、初版は2000年。伊藤さんの中年の頃の「食」にまつわる話。いつものように歯切れのいい文章で読ませられる。アメリカ在住の頃なので、白いご飯と明太子やら納豆、ぬか漬けなどへの思い入れが語られ、こちらの食欲も刺激されるが、あちらの脂ギトギト大量消費はやはり駄目ですね。

そう言えば、「NHKスペシャルの食糧危機」によれば、米農家の高齢化で今や米の自給も怪しいらしい。うちの辺りも耕作放棄地が多くて番組の警鐘をひしひしと感じる。一体どうなってしまうのかと、今日も家族で暗い話をしたことだ。若い人が携わっていて酪農はまだいくらか救いがあるねと言って、どこがと批判された。輸入飼料が高騰するばかりで離職者が多いと言っていた。

 

 

         並木道音かろやかに枯葉蹴る

 

 

 

 眼鏡を新調した。レンズの度数は合っていると言われたが、レンズに傷がついて見にくくなり新調することにした。レンズだけのつもりが、フレームも傷んでおり、全部替えることに。乱暴に扱っていた付けがきた。どうせ替えるなら角野さんのように赤いフレームにしようかと思ったが、そんな鮮やかな色はなくて、ちょっとだけ赤いものを、それでも今までとは印象が違う。と思うのは自分だけか。それでも連れ合いは、おやっという顔で見てくれた。ちょっとはバアサンぶりが上がったかしらん。