「いつまでも若いとおもうなよ」 橋本 治著
同時代の作家による自戒本(?)である。「『老い』とはまず他人事である」で始まる。確かにそのとおり。トシヨリになったと言っても本当に容認しているのか怪しい。彼の言うように脳はまだまだと思っている。ところが身体はついていかない。(この前の尻もちで実証済み)しかたなく「老い」を認めざるを得ないのだが、見栄もある。簡単に馴れるものでもない。筆者の懊悩はまさにわが懊悩。超高齢化の現代では「老人」と認めてからどう生きるかが問題で、個々人が「手探りで進むしかない」とは、そのとおりでしょうが、なんとも心細い話だ。
若竹やいつしか越えし親の背
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/10/16
- メディア: 新書
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