紅葉

滋賀 永源寺に紅葉狩

 今年の紅葉狩はどこにするかという話になり、半世紀も前に職場の親睦会で訪れた「永源寺の紅葉」を思い出す。

 最近行き慣れた隣県でもあり、朝から洗濯二杯をして、その後の出発となる。

 「永源寺」は臨済宗永源寺派の本山、愛知川の上流、山懐に寺域をもつ大寺である。いくたびかの戦禍で室町期当初の堂宇は失われ、今は江戸期以降のものがほとんどだ。ヤマモミジの紅葉で名高い。

 

 のっけから百五段の階段で、麓で借りた杖にすがりてやっと登る。思ったよりの人出。なによりも、こんなところでも響く異国語。派手な衣服で大声で騒ぎながら、紅葉を背景にポーズをとっておられる。来ていただいているからというが、どうも違和感拭えず。

 それはともかく青空に映える紅葉は見事だ。寺域を一巡すること、約一時間。

 紅葉狩りからは外れる話だが、門前にあるトイレが今どきで助かる。綺麗で多目的なのだ。これが以前と大きく変化してきたことのひとつで、昔はお寺のトイレはひどかった。

 目的は達したので、どう帰るかという話になる。三重へ抜ける道があるようなので、それで帰ることにする。永源寺ダムの畔を進み、黄葉した山間を走る。いい道である。

 途中山間の「道の駅」に寄る。廃校を利用した施設のようだが賑わっている。ここで簡単な昼食、キャベツと地元味噌と草餅を購入。

 三重(いなべ市)へは長いトンネルをくぐったら抜けた。後で調べたら、昔は峠越えが大変な道だったらしいが、今は滋賀から名古屋に出る最短ルートという。

 いなべ市も初めての道で藤原岳を眺め、霊仙岳を眺め、石津町を経て帰宅。

 三時ちょっと過ぎ、洗濯物を取り込むのにちょうどよい時間だった。

 

 

       異国語に煽られてをり照もみぢ