「キチキチキチキチ」と鵙がしきりに鳴き出した。本格的な高鳴きになるとなるといつも電線の上からだが、今は柿の木から。二カ所から聞こえてくるのをみると、緩やかな縄張り宣言というところか。「鵙の初鳴き」というデータを見ると九月からが一般的だからいかにも早い。「モズの高鳴き七十五日」という天気のことわざがあって、その頃に初霜が降るらしい。とすれば今年は冬が早いのかもしれぬ。まだどんよりと蒸し暑い朝だが鵙が鳴き、法師蝉が鳴き季節は確かに移り変わりつつある。
 オリンピックも甲子園も残り少なくなった。


          葛咲くや登るにつれて海開け


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