花見

 昨日、名残の花見。激しい天気の変化になるというから、最後の機会と花見に。三分程は散ったようだがまだまだ見事。
 
 今日の新聞で堀川恵子さんの「原爆供養塔忘れられた遺骨の70年」が、書籍部門で第47回大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれたとあった。他人事ながら嬉しい。この本は、広島平和公園の片隅にある「原爆供養塔」の墓守りを半世紀以上も続けた高齢の女性の話である。自身も被爆者である佐伯敏子さんは。墓守りをしながら引き取り手のない遺骨を一つ一つ調べ、遺族に返す仕事をされた。その過程で明らかになっていくさまざまな真実。70年という歳月がたっても決して風化させてはならぬ重い重い真実である。
 堀川さんの仕事はどれも人間的で真摯で頭が下がる。この本以前に書かれた「裁かれた命 死刑囚から届いた手紙」「永山則夫 封印された鑑定記録」も読んだが、深く考えさせられた。いずれも高く評価されて各種賞の受賞作品である。

 花見のついでに図書館に寄った。読みたかった本が二冊、新刊棚にあり早速借りてきた。


     花を撮り花と撮られて花の径

原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年