秋桜

『なりゆきを生きる』  玄侑 宗久著

 いよいよ明日入院、明後日手術である。「なりゆきを決然と生きる」とは玄侑さんの言葉だが、この時期にはふさわしい力強い言葉だ。この本にも「『なりゆき』というのはいい加減で定見のない在り方を批判的に言う場合にも使われる」が、そうではない。「逐一変化するプロセスも踏まえた現状」に「脱力して身を任せる」ということだと。二度三度とよくない連鎖でいささか安らかでない気持ちもあるが、 「なりゆきを生きる」と覚悟して、ゆっくりと治してきたい。

なりゆきを生きる --「うゐの奥山」つづら折れ (単行本)

なりゆきを生きる --「うゐの奥山」つづら折れ (単行本)

  • 作者:宗久, 玄侑
  • 発売日: 2020/05/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

『社会とことば』  井上 ひさし著

 さて上記の本といっしょに借りてきた井上ひさしさんの「発掘エッセイ・コレクション」。「ことば」の部分しか読めなかったが、なかなか面白かった。「メ」とか「ス」が日本語の古語では鳥を表すなんて初耳。「スズメ・ツバメ・ウグイス・カラス・カケス」などなど。大野晋さんの『日本語の成立』をとても評価されていたから早速古本を購入して入院に携帯することに。

 ところで当方が挫折した『やりなおし高校日本史』をH殿は読了した。ご感想を聞いたら、近代・現代史部分は知らないことが多くて面白かった」そうだ。いやいや、おみそれしました。

やりなおし高校日本史 (ちくま新書)

やりなおし高校日本史 (ちくま新書)

 

 

 

 

            風あれば風のなすまま秋桜

 

 

 

 

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