花は葉に

 花の命は短しというが、まさに言葉どおり。もはや見る影もない。花が終わった途端、毛虫の孵化。桃の木の枝股に毛虫団子を発見。広がると手に負えないので、直ぐに焼いて貰った。桃や梅はまだしも桜は大きすぎてどうしようもない。この時期になると、「桜や桃なんかを屋敷に植えるもんじゃない。毛虫に困る。」と叱られた父の言葉を思い出す。あの時は三月生まれの娘の記念樹には一番ふさわしいと、聞く耳を持たなかったのだけど。今の三本以外にも八重桜・さくらんぼ桜と植えたのだから、考えがなかったといえば、そうかもしれない。


     重ねつつ仕舞ふぼんぼり花は葉に


芝桜