銭亀

昨日、「芒種」。「麦を収め稲を植う」と暦にあり。麦こぎをする母の傍らで麦わらで蛍籠を作ったりしたのは今頃だったかと、ふと思い出す。

 いつも走る長良川河畔道路に「オオキンケイギク」が目立つようになった。外来植物である。うちの市では木曽川の河川敷に大繁茂したので、この頃は根絶するのに力を入れている。見た目には真黄色で綺麗なのだが、旺盛な繁殖力で在来種を駆逐してしまうらしい。長良川河畔はさほどでもないので放置してあるのかもしれぬが、この道につづく156号線のバイパスの歩道はもう一面の花盛りだ。
 外来植物で調べていて「危険な外来植物・ナガミヒナゲシ」という記事を見つけた。なんと鎮守の杜の周辺に咲いていた花ではないか。こんなところに誰がポピーを蒔いたのだろうと話していたのだ。「根と葉から周辺の植物の生育を阻害する成分を含んだ物質出す」生態系破壊植物らしい。これも見た目には可憐だから困ったものだ。
 先週、夫の呼び声で庭に出たら草かげに「亀」がいた。川隣の家だから今までも亀が現れたことはあるが、これは在来の「ニホンイシガメ」にあらず。気味の悪い顔をした「ミシシッピアカミミガメ」である。こんなところにも現れたというしかない。なんでも今やイシガメを上回る勢いらしい。どうやら隣の川は牛蛙・ヌートリアミシシッピアカミミガメと人間の身勝手で放逐された外来動物の生き場所になっているらしい。



     銭亀売る必ず白き器にて   斎藤 夏風





ちょっと気味の悪い写真ですが、記録として残すことに。