爽やか

サイドギャザーブラウスを縫う

 少し前の雨の日、秋用のイージーパンツを縫ったら、縫い物愛にスイッチが入った。買い物ついでに久しぶりに『すてきにハンドメイド 10月号』を購入。掲載されていたサイドギャザーブラウスを縫おうと思い立つ。ブラウスといっても今どき流行りのゆったりスタイルで、サイドにギャザーが入り、ふんわりと体型カバーのスタイルだ。袖と脇身頃が一体化した珍しいパターンで縫い進める順番に戸惑った。縫うのに三日ほどかかって完成。少し寒くなれば重ね着で活躍しそう。そうそうスモック風に着るつもりで、袖丈は七分、袖口は筒に変更した。

 今読んでいる最相葉月さんのエッセイ『母の最終講義』の「手芸という営み」にも「制作中は無心になれる。完成すると達成感がみなぎって少し元気になる。」とあったが、同感である。「この何気ない営みには、傷つき重荷を背負った人が回復に向かう重要なヒントがあるかもしれない」とも書いておられる。ちなみに最相さんも縫い物がお好きなようだ。

 昨日はわが家の最高気温は31・1度。いつまでも暑い。それでも夜明け前の朝の散歩は、小寒いような日も出てきた。微かに金木犀の香りが漂い、秋である。

 連れ合いはこの秋、「綿を紡ぐ教室」を受講。春から綿を育てて綿花を収穫したからである。古代人よろしく綿を撚って糸を作っている。もっとも木綿が日本に入ってきたのは室町以降である。糸にしてどうするのか、あまり器用にみえないのでたいへんだ。

 

 

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