枇杷のコンポート
いよいよ梅雨入。五月中の梅雨入りは十年ぶりらしい。つまり早いということ。
雨の無聊で昨日採ってもらった枇杷をコンポートにする。鳥の落とし物の枇杷の木だから、実は小さい。それから大きな種を取り出し、皮を剥くのだから面倒と言えば面倒。畑の隅や川べりに勝手に成らせっぱなしのところが、普通だ。
「ダーウィンがきた」で梅雨時に種を落とす枇杷は、発芽率が高いと言っていた。都会でも思わぬところに生えているらしい。いろんな野生動物に恵みをもたらしているようで、さしずめ我らもその一員。
今年は梅の実が鈴なりなのだが、花梅の実なので「梅干し」にはできない。梅酒づくりは、この頃強いお酒はやめたので、これも不可。何でも食べようと思う身には、もったいない感しきり。
ひとつづつ持ち去る鴉枇杷熟るる
梨木香歩さんの同名小説の映画化したもの。イギリス人のおばあちゃんと孫のひと夏の交流を描いたもので、ファンタスティックな雰囲気があった。おばあちゃん役のサチ・パーカーがいい。最後の方「ニシノマジョヨリヒガシノマジョヘ オバアチャンノタマシイハ ダッシュツニセイコウシタ」のメッセージには、ほろりとさせられた。