『失踪願望  コロナふらふら格闘編』  椎名 誠著

 ワイルドでマッチョのイメージがあった椎名さんも、お年を召されたなあというのが一番。連れ合いと同じ78歳という。テレビか何かでお顔を見て、失礼ながら驚いた。コロナに感染して酷く重篤だったり、圧迫骨折やら不眠症だったりと、老いは誰にも紛れなく訪れるもののようだ。相変わらずガンガン飲んでおられるが、ほどほどになさったほうがいいような。あの岳さんに介護保険認定の一次手続きをしてもらったとは・・・いやはや時の流れは容赦ない。

 毎年年賀状が届いていたKさんから今年はこない。三年ほど前、こちらから賀状の交換はよしましょうといっても、それでもきちんと来ていたのに。共通の友人のYによれば、会っても会話のキャッチボールがうまくいかないらしい。

 癌に罹患してすっかり音信不通になってしまったNも気になる。元気になったら連絡するからと手紙も電話も断られてしまったままだ。

 自分の顔は見えないが、こちらもずいぶんみっともないことになっていると思う。が、今年も出かけるつもりでいくつかのプランは考えている。「蛸体操か」と連れ合いは揶揄するが、意欲が大事と言うではないか。

 

 Tに勧められ、U-NEXTでイラン映画「友だちのうちはどこ?」を観る。淡々とした映画だったが、懐かしい暖かさがあった。今の日本が失ってしまったような素朴さ。

 

 

           拡大も日常となりコロナ寒