著者は若い日に留学生として来日。修学旅行で長崎を訪れ初めて原爆の被害ということを知ったと言う。その後たまたま被爆者の谷口稜曄氏のアメリカ講演ツアーの通訳を引き受けることになり彼をはじめとする被爆者たちの戦後に深い関心を抱くようになった。
この本は彼女のそういう動機から始まり谷口氏や他の四人の被爆当時の状況や戦後の苦しみを縦軸に当時の日米の政府の動き・社会状況などを同次元的に書き進めた壮大な歴史書である。
さて最初から五分の一ほど被爆当日の描写まで読み進めてきたのだが何とも重苦しい。大きなため息をつきながら読んでいたら「今はそんなのを読むのは止めたほうがいい」と家人に言われてしまった。全く身の程知らずかもしれない。
ゆえに続きはまたにすることに。しかし読み応えのあるなかなかの本である。
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