冬銀河

 昨日今日と夫は訃報が入って慌ただしい。我が家には昔から(多分江戸時代ころから)冠婚葬祭を助け合ってきた一族があり、今回はその関係である。一族といっても少し昔までは八軒だったのが今は五軒に減り、日頃の付き合いがあまりあるわけでもなく、葬儀も最近は葬儀場となったり家族葬になったりとで久しぶりの声がかりだ。亡くなったのは99歳の方で大往生といっていい。

 さて久しぶりに葬儀に出た夫と行く末のことを話していて、もし先に逝くようなことになったら私の場合は「家族葬」にしてほしいと頼んだ。交友関係の乏しい私はには本当に別れを告げなければならないのは家族とひとにぎりの友人しかない。そんなことを話すと以前なら笑ってとりあわなかったが、さすがに病気をしたこともあり真面目に聞いてくれる。「延命治療拒否」の意思表示は署名捺印をして用意してあるので安心だ。後は物の始末だがこればかりはなかなか出来ない。身辺だけでも90歳代の人がかなりだがそこまで生きるとすればまだまだである。早々と片付けてしまうわけにもいかぬではないかと言い訳をする。

 

 

 

 

       わが逝きし後のあれこれ冬銀河