台風

『俳句、はじめました  吟行修業の巻』   岸本 葉子著

 岸本さんの俳句本を読むのはこれが二冊目である。先に読んだ本に先行する一冊らしい。全編吟行での句作りの話。吟行は当方も苦手ゆえ、いい知恵でも授からないかと思って読む。苦労話がほとんどでこれといってヒントになるようなことはない。ただ読んでいて思ったのはやはり句作りには実感やら発見やら何か思い入れがないと駄目だということ。つまりやみくもに見たものと季語を結びつけたところで俳句にはならないということだ。もうひとつは思いをどう表現するかということ。この本でも高得点句として紹介されている句は表現がいい、姿がいい、調べがいい。

 以前読んだ本で龍太先生は吟行の心得として、皆が南窓の景色を愛でていたらあえて北窓の景色を見るというようなことをおっしゃていたが、これも発見ということであろうか。

 言葉でわかっていてもなかなか実践ではそうはいかず難しいものだ。

 

 

 今年いくつか目の台風が近づきつつある。まだ南海上というのに風はかなり強くなった。

 

 

 

 

     洗濯物飛ばし刻々台風来