半夏生

 友だちのIさんに所用があってメールを入れる。折り返し電話が鳴って、体調が悪いのだと言う。39・5度ほどの熱がでて、身体に力が入らず救急車で病院に搬送されたのだというのだ。まだ二週間ほど前、こちらの体調を気遣って電話をくれたばかりで、その時はこちらを励ますことばかりを言ってくれたのにである。結論的に言えば疲れに加えての熱中症だったということらしいが、恐ろしいものである。最近とみに「熱中症注意」などというが、考えている以上に侮れないもののようだ。

励まされていた方が元気な声だと言われ、励ましていた方を気遣うなどと、おかしな話になってしまったが、いずれにしてもトシヨリはどこに落とし穴があるか、つくづく注意が肝要。いやいやまだ当方より四つも若いIさんをトシヨリ扱いにしてはいけないがこれは自戒の思いである。

 

 今日は「半夏生」。ちょうど一年の半分らしい。前半は酷い半年だったから後半の明るさを期待したいなと思うのだが、庭をうろつく鴉に甘い甘いと笑われそうだ。

 

 

 

 

   卓上日記いま真二つ半夏生     鈴木 栄子

 

 

 

 

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