「蒲生邸事件」 宮部 みゆき著
面白かったと人にも薦めてきたのが、この人の「火車」。「理由」と「模倣犯」も読んだがSF風仕立てのこの本にはなんとなく触手が動かなかった。以前読んだ本で、関川さんと鶴見さんが高評価されていたので読んでみようと思った次第。随分厚い本なのにぐんぐん読めたというのは面白かったということか。だがタイム・スリップという設定があまりにも非現実的で(そこはSFなんだから当然なんだが)冷めた気分は終始拭えなかった。鶴見さんは随分登場人物と同化していらしゃったようだけど、この時代を同じように生きた人だから故なきことかもしれない。今朝の新聞に筆者の文庫本「荒神」の宣伝があったが、近頃の筆者の作品は同時代を取り上げるものが少ないように思う。本当はそういうものを読みたいのだが。
贔屓球団がやっと勝ちだした。交流戦後5勝1敗。僅差で勝つハラハラの展開だが、ようやく面白くなってきた。H殿もご機嫌である。
梅雨深し靴に詰め込む新聞紙
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: 文庫
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