秋澄む

 県の博物館で開催中の特別展「壬申の乱美濃国飛騨国の誕生に迫る」に出かける。壬申の乱大海人皇子側の兵士供給を担ったのは美濃であった。つまり、我が地の古代豪族村国氏や隣の武義郡の豪族牟儀氏(むげつし)が活躍をしたのであるが、この牟儀氏の名前の記された木簡(国宝)の展示が今日までということもあり急いで出かけたわけだ。この木簡のほか、文弥磨呂(この人も大海人皇子側で活躍)の墓誌(国宝)などもあったが大半は美濃や飛騨の古墳や廃寺跡からの出土品で、土器や瓦が多かった。木簡には今に生きる地名が記され、地名というのがいかに歴史的遺産であるか、改めて思う。複製ではあるが正倉院に残る日本最古の「大宝二年御野国賀茂郡半布里」戸籍も展示されており、興味深い。「戸主阿波年六十二」とあり、意外と長生きだねと感心した次第。半布里(はにゅう)は今の羽生らしくやはり地名は生きているようだ。

 博物館周辺はそろそろ木々も色づき始め、木の実も転がって秋たけなわ。公園で遊ぶ家族連れが目立った。博物館も恐竜の説明に聞き入っている親子連れのほうが多かったかしらん。

 

 帰ったら夕方娘一家来訪。「ちょっと岐阜城に来た」とか言って寄ってくれた。Tの言葉だがいつも幸せのおすそ分けありがとう。

 

 

 

 

     秋澄むやボール遊びの声高し

 

 

 

 

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