霜夜

 珍しく暖かい一日。空も晴れて青が眩しい。暖かいうちに師走らしいことをしようと風呂場の掃除。一番よく見える読書用の眼鏡をかけて見たら綺麗だと思った天井にカビ。脚立を持ち込んで奮闘したがすっきりとはいかず。この眼鏡で鏡の顔をみたら、こちらもぎょっとするほどシミだらけ。よく見えるというのも考えもので気分が滅入ってしまう。
 今年は漱石の没後百年とかであちこちで名前を耳にする。小説よりエッセイのほうが好きだという人の考えを知り、読んでいない身は「硝子戸の中」を読む。漱石のひととなりがよくわかる。あれだけ高名な人なのに気難しいという感じがしないのは意外である。



     青空の美しかりし霜夜かな



今夜は冷え込むに違いない。