極月

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』  ブレイディみかこ

 このところ何週もベストセラー(文芸部門)の一位にランクされているのを見たが、確かに近頃になく面白かった。

 本書は筆者の息子(名前はわからない)の成長物語というものだが、この子がとてもいい。思いやりがあり素直で賢い。イギリスの中学一年生から二年生(11歳から12歳)にかけての話で日本でいえば小5から小6である。その同年代とくらべるとずっと大人びているし分別もある。もちろん彼と折りにふれきちんと向き合い一緒に考えようとするブレイディさんも素晴らしい。

 階級性が根強く残り多様性も半端ではないイギリス社会である。そのまま受け入れられるものではないが子育て中の人には大いに参考にもなりそうだ。

 ところで11歳の子どもに「エンパシー」(他人の感情や経験を理解する能力)の大切さやLGBTQ(レスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング)について教える英国の教育である。日本ではまだまだせいぜい「いじめは駄目」という程度のようだが、今に参考にしなければいけないかもしれない。

 それにしても「離脱」を選択したのは労働党支持層だと聞いていたのだが、選挙では「離脱」を主張した保守党の大勝となった。長引く「離脱」紛争に嫌気がさしたからだと聞くがこれからどうなるのだろうか。その後のブレイディさんのレポートを読みたいものだ。

 

 

 午前中病院で胃カメラによる検査。看護師さんに「初めて?」と聞かれ「初めてで怖いです」と言ったら「大丈夫、頑張ろうね」と先生も看護師さんも優しかった。胃の方は問題なし。どうにか受けて検査はあとひとつ。

 

 

 

 

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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー