冬ざるる

『完璧な病室』 小川 洋子著

 病院での待ち時間を消化するためにTの本棚から拝借。診察を待ちながら病院で亡くなる人の話を読むのもどうかなと思いつつ読む。芥川賞を受賞する前の初期の作品である。この人の本はそれほど読んだわけではないが、この人らしいさらりとした透明感のある感受性であり文体であるのが好ましい。

 同時収録は「海燕」新人賞受賞の処女作「揚羽蝶が壊れる時」だが、こちらはまだ読みかけだ。

完璧な病室 (福武文庫)

完璧な病室 (福武文庫)

今日は消化器内科の受診で手術前の検査として胃カメラ検査と内視鏡検査の予定を告げられた。血液検査から始まって尿検査・レントゲン・心電図・肺機能検査・超音波・胃カメラ内視鏡と検査検査である。だんだん意気消沈しそうで、いかんいかん淡々とやり過ごそうと思い直す。こうやって書いて客観化してしまうのもひとつの手なのでつまらないことを読ませるのをお許しください。

 

 

 

 

          浚渫の重機の唸り冬ざるる