五月尽

昨日から何度もモズ君が子ども連れで里帰りだ。連れている子モズは一羽だけだがおそらく一番の甘えん坊にちがいない。飛び慣れた梅の枝を枝移りしながらまだ羽をばたつかせて餌をねだっている。さすがに親モズも知らんぷりといった様子だったが見てないところではわからない。黒猫がうろうろしていたら威嚇する鳴き声を発していたのは相変わらずだし、H殿の話では畑をうろついていた鳩にも急襲を仕掛けたらしい。

 

 来週、梅雨入り前を選んで信州の諏訪地方に行ってこようと思う。前々から気になっていた「尖り石遺跡」出土の国宝土偶を見ることと諏訪大社の「神長官守矢史料館」を見学するためである。今、この関連資料として中沢新一さんの『精霊の王』を読んでいる。これは縄文由来の信仰対象である「シャグジ神」について書かれたものだ。「シャグジ神」というのは古層の神様で諏訪湖周辺ではいまでも多く残っているらしい。もっとも最初にこの神様に興味を持ったのは、仕事場の近くに「赤石神社」というのがあり、今はおそらく国家神道の神様が御祭神だろうが「シャグジ神社」というのが本当だろうと思ったからである。この土地が「本郷」というのも古いものに通ずる何かがあるような気がして勝手に想像を膨らましてきた。私の興味などというのはたいして深入りすることもなくいつもいい加減なのだが、これを出かける言い訳にしようと思う。

 

 

 

 

         五月尽雨になるとは思わざり

 

 

 

 

九州地方梅雨入りとか。いよいよ雨の季節だ。

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精霊の王

精霊の王