銀杏散る

 二・三日前から右のこめかみ付近が痛くて片頭痛かなあと痛み止めを飲んでいた。いっこうに改善せずにさらに頭皮の一部にピリピリした痛みが出てきて「帯状疱疹」かもしれないと思い至った。昨日受診して一晩様子をみて結局「帯状疱疹」との診断である。発疹はぽつんとひとつだけだが厄介な顔で、今日は目の奥やら首・肩まで痛い。 

 今読んでいる本に七十代になると「赤裸々な老いの現実が向こうからバンバン押し寄せてくる」とあったが、まったくそのとおりだ。六十代の頃はさして自分をトシヨリとも思わなかったが七十の境を越えてからは紛れもないトシヨリと思うようになった。仕事も公務も辞めて病気もしたからだが身体そのものが油が切れて動かなくなってきた。体重の減ったのはともかく身長も往事よりは五センチは縮んだ。一回り小さなバアサンになって病院通いばかりだ。

 自虐的な意図があるわけではないがトシヨリ関係の本ばかりを借りてきた。まだ未読のものもあるがどれもこれもたいして面白くない。老化報告も思い出話も本人ほどは関心が持てない。それはわかっているのだが当人のブログも同じようなことになっている。

 

 

 

 

 

          銀杏散る見慣れし街の劇場化

 

 

 

 

百歳までの読書術

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オレって老人? (ちくま文庫)

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83 1/4歳の素晴らしき日々 (単行本)

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