敗戦日

 お盆でも病院の診察はいつもどおりということで先日の検査結果を聞きに行く。CTで見えるかぎりはきれいになくなっているということで、まずは悪い結果ではないと言われる。しかし、さらに詳細な検査をしないことには確かなことはわからないと、来週には内視鏡検査、ふた月後にPET検査をすることになる。風邪かなにかのように症状がなくなったから完治といかないところが厄介だ。もっとも当方と同じ頃癌が見つかった翁長さんがもう亡くなってしまったことを思えば、悪い結果になっていないだけでも感謝しなくてはと思う。

 昼に帰宅。昼食の焼きそばを作りつつ胸のなかで黙祷する。わが齢と同じ73回目の敗戦の日である。

 

『カラスの教科書』    松原 始著

 「日本野鳥の会」の機関誌で著者とこの本のことを知った。なかなか軽快なタッチの楽しい本である。

まずカラスという鳥はいないらしい。町中にいるのはハシブトガラスハシボソガラスで、多分我が家を縄張りにするのはハシブトガラス。カラスは案外長生きで飼育下だと40年も生きるらしい。一夫一婦制で基本的には毎年同じ連れ合いと営巣するらしいが、中には離婚もあるという。営巣中は縄張り意識が強いらしい。確かにカラス同士の大喧嘩を見たこともある。巣立つ雛はせいぜい一羽か二羽で、それも毎年うまく育つとは限らない。うちでも巣立ちしたばかりの雛を猫がかみ殺したこともあった。子育て中は非常に警戒心が強い。そういえば一昨年には頭をキックされた。最大の攻撃は背後からの頭キックでまちがっても前からは来ないらしい。これはカラスも人間を恐れているからと著者の意見。カラスは大食い。小雨の降る今も畑をうろつく二羽を見るとこれも納得だ。カラスは賢い?まあ愚鈍なハトよりは人間的知恵はあるらしい。

 などなど身近なカラスに関するあれこれでカラスを見る目が変わったことは確かだ。だからといって優しくしてやろうという気にはとてもなれない。

 

 

 

 

     丸刈りの球児躍動敗戦日

 

 

 

 

カラスの教科書 (講談社文庫)

カラスの教科書 (講談社文庫)

 

f:id:octpus11:20180815154449j:plain