草の笛

 昨日友達のIさんから電話があって「蓬髪」と「よもぎ」に例えたのはどうしてかしらんと訊ねられた。近頃は外来植物に負けてすっかり元気のない蓬がぼうぼうと茂る様など想像できないからである。そんなことはあまり考えたこともなかった当方は「ほら、平安時代なんか落ちぶれた貴人の屋敷なんかを、八重葎茂るとかなんかいったでしょ、蓬なんかが茂っていることじゃない。」といい加減なことを言ったのだ。が、後で気になってちょっとだけ調べてみたら「八重葎」は「繁茂している蔓草」のこと、「蓬」は「さしも草」とある。『枕草子』では「草は・・・さしも草八重葎。・・」とあり同じ繁茂する草の仲間だったらしい。と、まあこんなとことからきてるのかなあとちょっと訂正しつつ推測する。

 

 先に何か手仕事がしたいと小さな刺繍セットを買ったのだが、これがあまりに細かい。老眼を凝らしてやっとなので途中で放棄。もっと元気がでたら続けることにして、またまた懲りずに今度は編み物用夏糸を買ったのだがこれはどうなのだろうか。思ったより色がくすんで(マリンブルーとあったのだが)思ったより細い糸でちょっと残念。昨日のテレビでべネシアさんが「絵を描いているのは瞑想みたい」と言っていたが、無心になれる時間が取れるといいのだが。

 

 

 

 

     土橋に腰かけて吹く草の笛

 

 

 

 

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