図書館から予約本の「受け取り可」のメールが入る。本の著者は茨木のり子。詩集をTが持っているというので借りて読む。知っているのもあれば知らないのも。知らないほうが圧倒的に多い。力強いはきはきとした修辞。小気味のいい読後感。こんな調子で昨夜の愚行も叩き切ってほしいと思ったら、こんな一節が。
人の身の上に起こることは
我が身にも起こりうることよその国に吹き荒れる嵐は
この国にも吹き荒れるかもしれないものけれど想像力はちっぽけなので
なかなか遠くまで羽ばたいてはゆけないみんなとは違う考えを持っている
ただそれだけのことで拘束され誰にも知られず誰にも見えないところで
問答無用に倒されてゆくのはどんな思いだろう
中略 「灯」より
反対する人より賛成が上回っていたNHKの世論調査。ほんと、想像力が乏しすぎる。茨木さんが知ったら歯噛みをして悔しがりそうだ。
夕焼けて少年糸を垂らしをり
- 作者: 谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/03/15
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (11件) を見る