紫陽花

「先生! どうやって死んだらいいですか?」 山折哲雄 伊藤比呂美
 表題倒れである。それほど過激なことは何も書かれてない。「性・老・病・死」について一般人からの質問を前提に、お二人があれこれ話し合ったり山折先生が答えたりという内容。「生」が「性」になるところが伊藤さんらしい。老いてミイラのようになっても、認知症で人格をなくしても生きていく意味はあるのかという問いに、「山川草木のいのちと人間のいのちは等価である」という日本人の生命観から言えば「花のように生きてる。草のように生きてる。木石のように生きてる・・・」もいいと。伊藤さんが嘘っぽい儀式の葬式が嫌でならないと訴えれば、「人間には儀式がどうしても要る。」自己流でいい、例えば念仏、それは究極の場面ではおまじないになると諭す。
まあこんなところが琴線に触れたところでしょうか。
 いよいよ「梅雨入り」です。今年はどんな梅雨になるのでしょうか。




     降りだしてよりの紫陽花小道かな