花は葉に

「東京骨灰紀行」 小沢 信男著
 大東京の地下に眠る数多の死者達の話である。東京は大都市なのに江戸の昔から何度も大災害に出会ってきた街。江戸の大火、二回の大地震、大空襲それに加えて上野の戊辰戦争小塚原での刑死等々骨の上に骨を重ねて今の暮らしがあるというのだ。
 東京は全く不案内なので時々画像検索をしながら読んだが、東京の地理に詳しい人ならかなり興味深いであろう。しかし、あまりの死者の話に気分が悪くなることも。まあ、見栄えの華やかさも一皮剥けばこんなもんだと悟りのような諦めのような。

 一昨日は二十四節気穀雨」「百穀春雨に潤う」と高島暦に。その割には朝晩結構小寒い。そういえば「若葉寒」という季語もありました。





     駒形を遥かに伊那の花は葉に




東京骨灰紀行

東京骨灰紀行