花の雨

「漂うままに島に着き」 内澤旬子
 題名の示すように東京から地方への移住記である。この人の本は二冊目。(「捨てる女」を読んだ気がある)田舎生まれでずっと田舎暮らしの私が読んでどうするという気がしないでもないが、それなりに面白かった。都会的できれいな人なのにワイルドなのに驚く。(本人がきれいだと言われていると書いておられたので、興味を覚えて画像検索をして・・・なるほど)都会を脱出したいと思い着々と実行に移す過程もさながら、田舎の古家のトラブルも乗り越え、庭でヤギも飼ってしまうという行動力とたくましさ。最も前作で豚を飼育する話も書かれたようでヤギなどはなんでもないかもしれぬ。狩猟免許も持っておられ猪の解体などもされるという。グジグジ小さな世界で思い悩んでいる身には驚くばかり。

 こちらは男性だがやはりワイルドな方。友人のIさんのご主人が訪問。そろそろ蜂の分蜂の時期だから巣箱を置かしてほしいとのこと。去年の蜂は冬の間に病気で全滅した由。カビの一種が原因だそうで、このため日本ミツバチは今危機に瀕しているらしい。今日も養蜂家の会議で百人の出席者の内、蜂のいる人は十人だけだったと言われた。蜂を増やすのが喫緊の課題だと言うことだが、今年はあまり蜂を見かけないのが気になる。お土産に猪の肉を頂いた。豚ロースより美味らしい。内澤さんの話を読んだばかりで何という偶然。

 燕飛来。我が家の桜は今年は異常。花が少ない。去年毛虫が多かったせいかしらん。




     お面屋の所在なさげや花の雨




漂うままに島に着き

漂うままに島に着き


花の雨