節分(厄落)

 明日は節分。季節と季節を分ける節目。ものの本には一年に四回ある節分の内、ことさら立春前が取り上げられるようになったのは室町時代からと言う。豆を撒くのは音が「魔滅」に通じるとも鬼の目潰せになるとも。最近は鬼より怖いものが多すぎて豆に逃げ惑う鬼が可愛らしく見えるから不思議だ。昨日の「ためしてガッテン」で最近は恵方巻きを食べる人が三人に二人と紹介していたが、一方イワシのことはとんと聞かなくなった。大晦日と同様イワシで魔除けの慣わしもあったはずだ。「年中行事覚書」でも柳田は「節分と除夜の行事が、互い似通うているものも少なくはない」と書いている。我が家は恵方巻きはいいがイワシと豆は用意しようと思う。
それはさておき、毎日放言が物議を醸しだいているあの人、「赤鬼」にそっくりと言ったら赤鬼に失礼かしらん。




     鬼の股くぐりて厄を落としけり




            土手の陽だまりにたんぽぽ