寒梅

 このところ最高気温ふた桁の日が続き、ありがたい。玄関先の鉢植えの梅が一輪咲いた。掲載句は人口に膾炙された服部嵐雪の一句だ。先ごろ読んだ嵐山さんの本によれば、嵐雪というのはなかなかの曲者だったらしいが、まあそんなことはどうでもいい。句の前書きに「寒梅」とあるそうでまさに寒中の一句。江戸の世も我らも一輪の寒梅によせる思いは変わらない。
 陽気に誘われたように食器棚の整理。たまたまテレビで見た素敵な食器棚に比べて余裕がないと反省。家族が多かった時のまま使いもしないものも鎮座している。量を減らしたのだがなかなか捨てられない。散々ためらって捨てたのは手提げひとつ分。あとは見えない所にしまった。




     梅一輪一輪ほどの暖かさ   服部 嵐雪






 さて、これも久しぶりだが庭仕事をする。鵙がやってきて離れない。こちらが掻き取る土から何か出てこないか、期待してるらしい。いつもならカメラを構えるとすぐに逃げるのに首をかしげて可愛いこと。