運動会

「女の民俗誌」 宮本 常一著

 この本を称して、解説で谷川健一氏が「かえりみられることなく消えていった無名の女たちの生活誌」だと書いている。まさにそのとおりで、貧しくもたくましく生き抜いてきたわれらの先達の話である。彼女らの苦しい生き方に比べたら今のわれわれはどれだけふやけた生き方をしていることかと、有り難いことだが恥ずかしいこともある。貧しいなかでも夫を思いやり子を慈しんだその心ばえに照らしてのことである。

 第二章は「生活の記録」として1から12の小節が並ぶがこれらの文章の初出がNHKテキストの「婦人百科」であったのは驚いた。昭和44年から45年までのことで、新婚当時の当方は熱心な読者だったはずだが覚えがない。あのころは俳句講座もあってその指導者は龍太先生だったんだがそれにも無関心であった。若いからフッションのグラビアばかり見ていたらしい。

 

 なんでもこのところの日照時間の少なさは十月にしては46年ぶりらしい。この上台風接近とは何おかいわんや。

 

 

 

 

     図書館に届く園児の運動会

 

 

 

 

女の民俗誌 (岩波現代文庫―社会)

女の民俗誌 (岩波現代文庫―社会)