彼岸花

 良くない時には良くないことがかさなりがち。Tに言わせれば「デフレスパイラル」である。玄関の僅かな段差に引っかかて派手に転んでしまった。蛙のようにぺっちゃんこになって膝と肩を打った。膝は軽い打ちみだが、無理に開いた肩が思わしくない。動かないことはないがかなり痛い。思ったより運動機能が落ちているので何事も慎重にと思っていたのに、この有様。H殿も足が挙がってなくて階段で打つことがあるというが、歳をとるというのはこういうことかと情けない。

 図書館に出かけた。前もって借りる本を決めて行く時はそれなりに収穫があるのだが、何となく書棚を見渡して探すときは収穫がない。以前にも書いたかもしれぬが目に付く名前は物故者ばかり。当然ながら新しい本はない。結局、倉本聰さんと伊藤比呂美さんを借りてくる。新聞で紹介していた堀川恵子さんの新刊もあったのだが、戦争前夜のような今の気分では戦争物はちょっと読む気がしない。「圧力」ばかり言っていないでなんとか「対話」の道を探ってくれと言いたい。

 秋分の日。変わらない季節の訪れにほっと。

 

 

 

 

     川べりの同じところや彼岸花

 

 

 

 

f:id:octpus11:20170923055134j:plain