俳句は全くの素人だという又吉さんを相手に俳人の堀本さんが手取り足取り解説する俳句の入門書。特別に目新しいことはないが、そこは多彩な又吉さん相手。反応がユニークだ。又吉さんは相当自意識の強い人だなあと思う。
そして、言葉(概念)の取り合わせ次第で、たった十七音で限りなく大きな情景も深い心情も表現できる俳句は、改めて素晴らしい表現形式だと思う。
掲載句より
激情や栞の如き夜這い星
爪切りと消しゴム競ふ絵双六 又吉直樹
鳥雲に手のひらを待つ占い師
猫じやらし海風じやらすばかりなり 堀本裕樹
今日は二十四節気の「大暑」。「蒸熱酷暑を感ず」の謂。梅雨明け十日と聞くが大気は不安定。
昨夜は近くのグランドから花火が上がった。数は少なかったが身近な花火でなかなか良かった。
講義中閉めに立つまで蝉時雨
- 作者: 又吉直樹,堀本裕樹
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/05/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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