夕餉の支度をしながら名古屋場所の中継を見るともなく見ていた。相撲観戦にも「浴衣デー」なんかがあるのかしらんと思うほど浴衣で観戦の人が多い。今日は力士の人たちの浴衣も紹介していて、これもなかなか華やか。なんでも幕内になると独自な浴衣をこしらえて親しい仲間や贔屓筋に配る習いがあるらしく、自分の浴衣を着るのでなく、頂きものの浴衣を着るのが本筋のようだ。
幸田文さんが「番茶菓子」の「夏のきもの」で
ゆかたを褒めれば、これは肌に情けらしい著物だということだ。糊を置いて著れば・・・ゆかたは肌を離れて風を入れてくれるからだ。糊を落として著れば、・・・肌に添って冷を防いてくれるからだ。
と浴衣礼賛を書かれているが、着慣れない者にはやはり暑い。白地に大胆な藍模様なぞ着てみたくはあるが憧れだけ。旅先で貸してくれるという時もたいていは持参のルームウエアでご辞退する。ダラダラと甘やかした身体のせいか、「清々しい直線の堅さ」という浴衣姿にはほど遠い夏姿である。
当地周辺は今日は酷い降り。全国ニュースでも取り上げられるほどだったが、我が家あたりはたいした被害もなくまずまず。最近は「異常気象」がちっとも異常ではなくなっているのが異常ですね。
浴衣着て銀のペディキュア光らせり
- 作者: 幸田文,勝又浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1993/11/02
- メディア: 文庫
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