冬の虹

 孫の習字作品が名古屋市博物館で展示されているというので久しぶりに名古屋に出かける。折角だからと本丸御殿が新築された名古屋城にも寄る。ほぼ半世紀ぶりの再訪。御三家のひとつだけになかなかの城構え。ご存知のとおり戦災で焼け、三つの角櫓は古いが金の鯱を載せた天守閣は再建でコンクリート製。最近木造での再建を目指す市長と議会の攻防がかまびすしい。天守閣の入り口には「震度6地震で倒壊の畏れあり」との立て札も。これは攻防の果てのブラックユーモアか。足を止めて読む人は誰もいない。最上階までエレベーターで上がりあとは階段で降りてきたが幸いにも地震はなし。
 さて、展示品には見るべきものは乏しい。本丸御殿の一部が工事中のせいもあったが無粋なコーンが立ち並んでいるなどもう少しおもてなしの気持ちがあればと残念。名古屋は魅力に欠けると話題になっただけに余計にその感あり。城内で名古屋めしの昼餉をとり、その後本来の目的に。爺婆バカぶりを発揮してなかなかのものと写真に撮り、これも久しぶりのY宅に寄り帰宅。



     あのビルに登らば届く冬の虹