鶺鴒(せきれい)

 十月もはや晦日。
 プールに行く。小寒くなったせいかお客さんが少ない。県営プールはプールから更衣室まで長い廊下があるのだが濡れた身体にエアコンの風が寒い。暖房なのか冷房なのかわからないほど。むろんこの時期だから暖房なんだろうけど。
 庭の柿の葉も八割方落葉した。柿の紅葉が一番早いが、公園の銀杏なども少しずつ色づいてきた感じ。銀杏といえば先日誰かがギンナンをくださった。知らない間に郵便受けに入っていたので、てっきりいつも栗やお芋をくださるIさんだと思ってお礼を言ったら、ちがうと言われる。じゃあ誰だろうとH殿と考えたのだが、思い浮かばぬ。去年も貰ってすっかり食べてしまった。食べられるようにするまで結構手間がかかるものなのにこの御奇特な方を見つけなくては。
 若かりし頃の勤務校にあった大きな銀杏、校務の先生がギンナンにしたものを放課後にストーブで炙って食べたけ。今と違ってのんびりした時代でした。

 ルームシューズが片足編み上がりました。ネットの編み図をプリントしたもので、自分に合うよう試行錯誤。どうにか出来たというところ。




     鶺鴒(せきれい)の声つつぬけに空の色