柿若葉

「継体天皇と今城塚古墳」 高槻市教育委員会編 この前の旅のおさらいでH殿が借りてきた一冊。発掘に伴って地元で開催されたシンポジウムをまとめたものである。発掘調査半ばのものでありこの時点で語られていない調査結果もある。それでもなかなか面白かった…

伽羅蕗

「ぼくの東京全集」 小沢信男著 Tから回してもらった一冊。太くてまだ半分しか読んでいない。内容の面白さとちくま文庫の読み易い活字で、じっくりと読んでいる。わけても最初の章「焼跡の街」。あの3・10の大空襲の二日後、焼け跡を見に行った話。焼死体…

夏落葉

夫の73回目の誕生日。今日は家族が揃わぬので一日早く昨夜お祝い。ボランティアに行きだしてからは結構充実しているようで、元気なのは有り難い。このボランティアが農作業の手伝いで(生きにくい若者を農業で自活させようという試み)手伝いながら勉強も…

朴の花

「使用人たちが見たホワイトハウス」ケイト・アンダーセン・ブラウワー 第35代大統領ジョン・F/ケネディー一家から第44代バフラ・オバマ大統領一家までのホワイトハウスでの暮らしを裏側から支えた使用人たちの話。それも主にアフリカ系アメリカ人の執事…

夏来る

今日は二十四節気の一つ、立夏。更に端午の節句、子供の日。子どもの数は年々減少。今日の新聞によれば1954年の半分とのこと。出生率を上げるのは喫緊の課題だが、女性個々人の意識の問題もあり簡単には解決できそうもない。当方は二人しか持たなかった…

「あたらしい憲法のはなし」 憲法記念日にちなんで「あたらしい憲法のはなし」と「憲法前文」を読んだ。前者は1947年の文部省発行の中1社会科の教科書。朝鮮半島の不穏な情勢により、すでに1952年に発行されなくなったというから束の間の存在であっ…

五月来る

このところ二つばかり新しいレシピに挑戦。かなり美味しく出来て家族にも好評。どちらもこの前読んだつばた夫妻の「あしたもこはるびより」に触発されたもの、ローストビーフとミートパイ。つばた夫妻のローストビーフは一キロという大きなものだったけれど…

春祭

郷社の例祭で朝から祝砲が上がる。去年も書いたが祭神は「手力雄尊」天の磐戸を開き放った力自慢の神様である。三年ごとに神輿当番が廻ってくるが、今年は違うので祭りといっても静かなものだ。これも先に触れたが織田信長の尊崇が厚かった神社でもある。信…

落椿

「切腹考」 伊藤 比呂美著 以前Tが伊藤比呂美さんのことを好意的に「あの人は野蛮人やな」といった時、いまいち納得できなかったのだが、「はあ、こういうことか」と了解した本。先ごろの朝日新聞のインタビューで今までも「自らを作品に投じてきたが、今回…

春の昼

「ひとり暮らし」 谷川 俊太郎著 ちょっと体調を崩して医者通い。待合室で読むのには軽いものをとTの本棚から持ちだした一冊。計算すると谷川さんがこちらの年齢ぐらいの時の本で、ちょっと前のもの。この頃エッセイなどを読むと、つい執筆中の筆者の年齢を…

花は葉に

「東京骨灰紀行」 小沢 信男著 大東京の地下に眠る数多の死者達の話である。東京は大都市なのに江戸の昔から何度も大災害に出会ってきた街。江戸の大火、二回の大地震、大空襲それに加えて上野の戊辰戦争、小塚原での刑死等々骨の上に骨を重ねて今の暮らしが…

花屑

南河内の国宝を訪ねて 二日目 夜の間にかなり激しく降ったようだが、朝には幸いにも上がる。山の上の宿からは東の金剛山から西の大阪湾までも雨上がりの眺望が眩しい。 さて二日目は少し北上、まずは藤井市の「葛井(ふじい)寺」へ。この辺りは「河内王朝」…

春惜しむ

南河内の国宝を訪ねて 一日目 仕事を辞めたらご開帳の重なるこの時期に、南河内の寺を訪ねたいというのが前々からの予定であった。ところが大荒れという天気予報。なんと間の悪いことと嘆いたが、宿も予約したことでもあり、ままよと出発を決意。ところが、…

桜しべ

昼前一天にわかにかき曇ってザアーときたのに小一時間ほどで日が差してきた。カメラを片手にフワフワと庭に出て珍しいものを見つけた。アゲハチョウの交尾である。カメラを構えて近寄っても微動だにしない。嫌になるくらい長い長い。後で調べたら一時間も頑…

子猫

「死を想う」 石牟礼道子 伊藤比呂美著 親の介護中だった伊藤さん、「死」というものについて考え始めた。死とはどういうものか。「あけすけに聞けないし、聞いてもあけすけに答えられない」だろうと、ここは親しい先輩の石牟礼さんを相手に頼んだ対談。伊藤…

永き日

このところ新聞を見ても気の重くなる記事ばかり。シリア情勢然り、南も北も含めて朝鮮半島の問題然り。にわかに戦争というのが現実味を帯びてきた。そう思う人が多いのか、昨日発表のNHK世論調査では「自衛隊の敵地攻撃能力の保有検討」を36%の人が賛成し…

椿

二日つづきの雨がやっと上がったと思ったら強い風。桜も木蓮も見る見る間に散り始めた。待ちかねた開花に比べて、あまりにも早い落花。なんだか切なくなる。その点一斉に咲かぬ椿は開花期間は長いが、それでも白椿はすぐに傷む。 友人のIさんがご主人に「自…

花の雨

「漂うままに島に着き」 内澤旬子著 題名の示すように東京から地方への移住記である。この人の本は二冊目。(「捨てる女」を読んだ気がある)田舎生まれでずっと田舎暮らしの私が読んでどうするという気がしないでもないが、それなりに面白かった。都会的で…

浅蜊

昨日の最高気温は20度超え。やっと暖かさも本番。日差しの下では「暑いほど」と農作業のボランティアをしてきたH殿。だが、木蓮は満開になったが桜はまだ一分ほど。明るい光を浴びてあちこちの汚れが目立ち家事に精を出す。庭の草もだんだん伸びるのに追い…

春炬燵

「あしたもこはるびより。」 つばた英子・つばたしゅういち著 お二人のドキュメンタリー「人生フルーツ」の評判を新聞で知る。残念ながらまだ見ていないのだが、本があると知って借りてくる。既刊が四冊あったのだが予約が詰まっていて取り敢えず一冊目。評…

春雨

四月の始まりは小寒い雨。今日と明日、娘のY一家が来訪するのだが、どういうわけかやって来る日の半数ぐらいは天気が良くない。今回も案の定昨日からの雨が残り寒い。ご馳走というほどのことはないのだが孫達の好きなものを考えて献立を作った。 この週末は…

弥生尽(やよいじん)

はや三月も終わり、今年も四分の一が過ぎたことになる。一昨日には岐阜の桜の開花宣言。もっとも我が家の桜はまだまだ堅そう。昨日は春めいていたので外仕事。H殿は枝豆の苗の植え付け。こちらはアマリリスの球根の植え付け。プランターをひっくり返している…

「私はどうも死ぬ気がしない」 金子 兜太著 超人的に元気な兜太氏の独白である。出版当時が95歳とあるからいまは97歳か。従軍体験のある氏は戦死者への思いを胸にいだいて戦後を出発。俳句と仕事を両立、反骨的生き方を貫く。この本では氏の人生の節目節…

紅椿

「今年は三月中に二十度を越えた日が今までに一度もなかった」とテレビの気象予報士の言葉。暖かい日があってもすぐに寒の戻りがあり春めいた気分に水をさされる。それでも自然は正直。椿、チューリップも咲き始めた。外仕事にずっとくっついている鵙くん。…

閉じこもって本ばかりを読んでいてもと洋服地を買いに行く。明るい色にしたいという気持ちだけあったのだが、いざ決めるとなるとなかなか決まらない。トシヨリになって昔好きだった色がみんな地味になってしまった。模様のあるのも見るうえでは綺麗なのだが…

連翹(れんぎょう)

「俳句の海に潜る」 中沢新一・小澤實著 時々コメントを書き込んでくださるこはるさんのお薦めの本。中沢さん好きのTが買ったというので回してもらった。所々中沢さん流の思考についていけないところもかなりあったが「俳句とアニミズムは根源的なところで繋…

雲雀

二十四節気「春分」 「春の最中、昼夜半分」と高島暦にある。春のお彼岸なので墓参り。花粉を気にしつつ外仕事。ホトトギスとサギソウの植え替えをする。ホトトギスは僅かしか地下茎が残っておらず今年はだめかもしれない。一方サギソウは大きくなった球根が…

初蝶

花粉による目の痒みが酷い。点眼薬も飲み薬も使っているのだが。林京子さんの「祭りの場 ギヤマンビードロ」を読んでいる。林さんの逝去を新聞で知り、図書館で借りてきた。ご自身の原爆体験を書いてきた人だということは知っていたし、昔読んだような気がす…

囀り

播州の国宝を訪ねて 二日目 正確に言えば二日目は国宝はなし。新装なった姫路城は車窓から眺めただけ。午前中費やして廻ったのは「書写山 圓教寺」三十年経ての再訪である。圓教寺は和泉式部や一遍さんゆかりの寺。西の比叡山といわれ伽藍が標高300m強の…

播州の国宝を訪ねて 一日目 以前句会で主宰が「播州」という響きがとても好きだと言われたことがあった。その「播州」の浄土寺を拝観したいというのが長年の想いでやっと今回訪問がかなった。 「兵庫県には国宝はようけありますけどみんな播州ですなあ」と今…

春の塵

「ジニのパズル」 崔 実(チェシル)著 去年の話題の本である。なかなか面白くて一気に読んだ。感受性の強い思春期の少女の成長物語だが、彼女が北鮮系在日コリアンだということが話を複雑にしている。この国に生まれてこの国の言葉を使いこの国で生きていか…

春の月

東北大震災より6年。もう6年と言うべきか、まだ6年というべきか。未だ仮設に暮らさざるを得ない人、先の見えない原発事故の後始末。それらを思い忘れないことぐらいしか私達は出来ない。 この6年で読んだ震災関係の本を振り返ってみた。そのうちの一冊。…

桜貝

「今に生きる親鸞」 吉本 隆明著 一昨日の午後から、緩んだ身心を縮み上がらせる寒さ。雪も舞い、薄っすらと積雪も。 またも「親鸞」について考えている。昔読んだことがある本だが、吉本さんがどう言っていたのか気になって再読した。一貫して語り言葉で書…

蕗の薹

昨日、鶯の初音を聞く。「ケッキョ、ケッキョ・・・ホー」と何ともおぼつかない。半日囀って今朝も啼いているが、これでは嫁取りは時期尚早という感じ。 庭に蕗の薹もいくつか顔を出した。ころころと可愛らしく掲載句を思いついたのだが、誰かの句の焼き直し…

地虫出づ

「法然親鸞一遍」 釈 徹宗著 「浄土真宗は何か」に続き浄土仏教について。たまたまTの本棚にあったので引きずり出してきただけで、特別に宗教的悩みがあるわけではない。三人の浄土仏教宗教者を比較、三者の相違を考察したものだが、読み易そうというだけで…

三月三日は五節句のひとつ「桃の節句」。今のように内裏雛の段飾りをするようになったのは江戸時代かららしい。我が家も娘がいたので、たいしたものではないが雛飾りが毎年の行事だった頃もある。仕事を持っていた若い頃は出し入れが大変で、当の娘より息子…

三月

「三月」と言えば長い間別れのイメージだったが、今年からそういう感慨は一切なくなった。一日一日気温の上がるのが待ち遠しく、折りをみてどこかへ出かけようと思う気持ちばかり。 昨日岐阜駅まで行き「青春18切符」を買ってきた。去年の夏「播州の国宝巡…

陽気に誘われて梅見に。梅林といえば隣の市にもあるのだが如何せん駐車場がない。それで今日は一時間もかけて安八町の「安八百梅園」に行った。誰も思うことは同じのようでかなりの人出。300台可という駐車場が見る見る間にいっぱいに。梅林は4haほどの…

春の風

気温がふた桁になり、Jリーグも始まり、オープン戦の話題も散見されいよいよ春本番の気分。ちょっとした気温の差でこんなに気分がちがうとは、つくづく修行が足りないと思う。もっともそんなのは私だけではないらしく、図書館に出かけたら公園にはかなりの人…

春うれひ

「田舎の日曜日」 佐々木幹郎著 この人の本は三冊目である。同年代でもあり詩人としての名前は知っていたけれど、知っているというだけだった。新聞で「雨過ぎて雲破れるところ」を知り、その後「パステルナークの白い家」を読んだ。 この本は「雨過ぎて・・…

囀(さえずり)

「浄土真宗とは何か」 小山聡子著 面白かったからとTから回ってきた新刊の一冊。親鸞以前の宗教環境から説き起こし現代までの浄土真宗の宗教観や歴史に触れたもので、内容のある一冊だった。「称名念仏」一筋といっても親鸞と法然の違いなどよく考えもしなか…

春一番

大量のみかんを食べ尽くしたヒヨドリたちは、隣の金柑にも目を付け相変わらず騒がしい。今年は小粒の金柑しかないがこれが食べ尽くされるまでは終わりそうにない。 三日ばかりかけてロングベストを縫った。表地は父の羽織、裏地は多分母の銘仙の着物。どちら…

二十四節気の一つ、「雨水」降る雪が雨に変わり氷雪が溶け始める頃という。暦通り昨日は各地で春一番が吹き気温もかなり上昇したようだが、この辺りだけはお恵みから外れたらしい。終日小雨が降り気温もひと桁止まり。暖かくなるとの予報が外れてがっかりし…

涅槃図

「羊飼いの暮らし」 ジェイムズ・リーバンクス著 ワース・ワーズが詩に詠み、ピーターラビットの故郷のイギリス湖水地方で代々牧羊農家を営む一家の話である。筆者はオックスフォード大を出ながらファマーの道を選んだ人。筆者自身の体験記で牧羊農家の誇り…

剪定

NHKの「ブラタモリ」を楽しみにしている。この番組でわかったことは「人の営みは大地に規制される」ということ。当たり前のことかもしれぬが深く考えたこともなかったのでとても新鮮な切り口に思えた。そんな折、市の広報で「『各務原台地を知る』地層・地形…

春の雪

とうとう雪となる。玄関を開けるとトコトコと立ち去る鳥一羽。このところよく見かける。ツグミのような動きだが色が違う。飛ぶというより跳んで移動。警戒心が少なく、庭の枯葉を掻きだして餌探しに夢中。図鑑から多分「シロハラ」だと思う。図鑑によれば「…

亀鳴く

一月の寒波に匹敵する寒さということで、一時緩んだ身も心も縮み上がる。今読んでいるのはちょっと長編でなかなか感想ともいかず、苦肉の策として今日は変わった季語の話。掲載句の季語は「亀鳴く」。実際に亀が鳴くということはなく情緒的な季語。ものの本…

恋猫

暖かさ一転、今日はかなり寒い。 年末から編み進めていたベストがようやく編みあがった。裏編と表編だけの単純な模様で目数さえ間違えなければ誰にでも編めるパターン。これでこの冬用にどうにか間に合ったかなというところ。途中で指が痛くなり思ったより時…

春めく

昨日の最高気温は岐阜で14・2度。春めいた陽気に取り込んだ花鉢に水をやったり、大きな物を洗濯したりと半日多忙。午後は久しぶりに散歩目的の外出。愛知県稲沢市の自然公園「サリオパーク祖父江」へ。ここは木曽川左岸の自然林で、珍しい河川砂丘が広が…

立春

二十四節気のひとつ。春の気が感じられる頃の謂。今日の天気予報では文字どおり春めいた日になるようでありがたい。寒さのぶり返しはあるに違いないがここまで来たと気持ちは軽い。 掲載句は「立春」を詠んで、際立った名句。「立春」と「米」との取り合わせ…