荒神輿

例年の、郷社「手力雄神社」の春祭である。今年はうちの町内会は三年に一度の当番年で、四月になってから神輿造りをして、今日はその神輿を神社にかつぎ込むのである。子供神輿はどこの地域でも同じ可愛いものだが、最近になって半分復活した大人神輿はなか…

永き日

一日が長い。ただでさえ日永の頃であるに加え、早起きである。体調もあって思うように身体は動かせぬ。本を取り上げてもそうそう読んでばかりいる気にもなれぬ。今朝、思い立って簡単な「手芸キット」を注文してみた。複雑なのは根気が怪しいので、本当に簡…

春惜しむ

『かぐや姫の結婚』 繁田 信一著 摂関時代に「かぐや姫」とあだ名された姫の誕生から結婚までの実際のお話である。 姫の名前は藤原千古(ちふる)。父親は『小右記』を書いた藤原実質である。道長の対立勢力の雄ともいう人物で、むろん当時の権力の中枢にい…

蝌蚪(くわと)

『俳句で夜遊び、はじめました』 岸本 葉子著 入院中はコメント欄でおなじみのこはるさんの体験に習って、須賀敦子『コルシカ書店の仲間たち』を再読、その透明で感情を抑えた文体に随分慰められた。もう一冊読んだのは白洲正子『近江山河抄』でこれはやや粘…

紋黃蝶

帰宅して一番に感じたのは我が家の緑。田舎の古家と畑つづきの庭だから緑だけは豊かだ。留守の間、H殿もせっせと世話をしてくれていたようだが、気になることもいくつかあり、よたよたと庭に出る。生来の貧乏性でのんびりということが出来ないたちもある。去…

春祭

下世話な言い方ですが「娑婆」に舞い戻って3日目になります。あれよあれよという間に入院、手術と進み17日間のの入院の間、いつの間にか花は若葉に。これで完治ならいいのですが、長丁場の戦いになりそうです。取り敢えず今は通院にて放射線治療と飲み薬…

行く春

昨日受診してきました。即、入院です。お産以来の入院ですし、その後の治療を考えると不安はありますが今は早く楽になりたいという気持ちのほうが強く案外冷静です。我が身の留守の男世帯にもちょっとした試練です。 ブログは残念ですが当分の間お休みします…

草萌える

再び「俳句」について 昨日の朝刊、この地方の文芸欄に家人の荻原裕幸氏が『ベスト100 武藤紀子』について書いておられる。武藤さんは俳誌『円座』の主宰でなかなか豪放磊落な女性、花に例えれば大輪のひまわりとでも言おうか。一時期この結社に身を寄せ…

青き踏む

「俳句」について あまり耳慣れない季語だが今日はこの季語を詠んだ掲載句について少々。 「青き踏む」とは歳時記によれば旧暦三月三日に野山に出て、青々とも萌え出た草を踏み、宴を催す中国の習俗にならったものらしく、転じて春の野山での散策が本意であ…

囀り

ちょっと病名は憚られますが、去年からずっと体調不良に悩まされ、今に今にと思っておりましたがなかなか良くならず、今日セカンドオピニオンを求めて大阪まで出かけました。結果はあまりかんばしいものではなく、大きな病院での検査をということで紹介状を…

さくら

『おらおらでひとりいぐも』 若竹 千佐子著 青春小説に対して玄冬小説と名づけて、話題の本である。筆者はまだお若いようだが、まさにこの桃子さんの年の当方にとっては、なるほどなるほどと納得のいく面白さであった。 桃子さん74歳。愛するご亭主を亡く…

春の雨

昨日、この辺りは桜の開花。我が家のはまだのようだが、紅梅は盛りをすぎ木蓮は咲き始めた。 「暑さ寒さも彼岸まで」というが、まさに明日は春分の日で彼岸のお中日。昨日は雨間に墓参りもすませた。 彼岸といえば「真桑文楽」のお話をひとつ。岐阜の本巣市…

春風

檜の剪定が終わった。いろいろためらったがやってもらってよかったと思う。これで大風などに枝が揺すられて、倒木などという可能性は低くなったのではないか。案の定カア公が営巣をしていたとかで、庭師さんが上っている間は遠くからカアカアと怒っていたら…

春眠し

『ファミリー・ライフ』 アキール・シャルマ著 小野正嗣訳 新聞の書評欄で蜂飼耳さんが推奨されていたので、早速読む。辛い悲しい話だが救いもある話だ。著者はアメリカ在住のインド人で、この話はほとんど著者の体験に基づいた自伝的話だという。 主人公ア…

連翹

『入門俳句の表現』 藤田 湘子著 藤田湘子の俳句も好きだが、作句指導書も好きだ。この本は「俳句研究」の読書俳句欄での選評をまとめたもので、一般投句のうちから選んだたくさんの秀句が引用されて、とても勉強になり、再読である。 (名句は)すべて「朗…

犬ふぐり

『火山列島の思想』 益田 勝実著 東北大震災から七年である。早起きをして何ということもなくネットを見る。YouTubeで震災前に旅行で行った小泉海岸(2016・3・11参照)の津波の映像を見る。津波の映像はなんど見ても恐ろしい。美しかった松林や家々…

春の潮

雨が上がりて一転、風が冷たい。だが春の足取りは着実だ。 さて、今日は無駄使いをしたという話。メールの受信欄にオンラインショップからの案内がきていた。登録更新の案内である。たまに買い物をする好きなお店だ。更新をしておこうかと思って再登録をした…

おぼろ

『中途半端もありがたい 玄侑宗久対談集』 対談集というのはやや苦手である。対談する二人の会話のテンポや水準についていけず、読んだという充足感がもてないことが多い。今回もそれは同様で、わからないところはわからないままに読んだというところである…

三月

金婚式 実は今週は結婚五十週記念(金婚式)を迎える。金婚式を迎えられる夫婦がどれほどの割合なのかは知らないが、かって民生委員をしていた時に金婚式のお祝いを届けたりしたのはそんなに多くはなかったように思う。五十年の間には四年ばかりの単身赴任期…

山椿

『文学としての俳句』 饗庭 孝男著 「俳句の十七字というものは容易ではない。短いから詠みやすい、と思う人は俳句などしない方がよい。」とのっけから厳しい。 俳句や短歌という短詩系文学が文芸時評の対象から消えてしまったのはなぜか。もちろん文学とし…

初蝶

『小さな雪の町の物語』 杉 みき子著 ネットでたまたまこの人の名に触れて、図書館の閉架棚から借り出してきた一冊。 くもり日の似合う町である。長いがんぎに寄りそわれた木造の家なみは、この町に城のあった数百年のむかしから、少しの変化もなく、低い空…

春炬燵

『苦界浄土』 石牟礼 道子著 それにしても酷い話であった。石牟礼さんが亡くなったことをきっかけに再読しようと手にとったのだが・・・。 発刊された1968年といえば大学を卒業した年で、当時この本を読んだ覚えはあるのだが、ここまでの重たさを感じて…

あたたか

風もなく陽射しあり。少しずつ身体を動かすかという気にもなり散歩をする。たいした距離ではない。我が家の隣を流れる川に沿って三十分ほど。カルガモ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、シロハラ、カワセミ、スズメ、カラス。散歩の間に出会った鳥たちである。温い…

蕗味噌

『天野忠詩集』 天野 忠著 稔典さんの本で知って県立図書館で借りてきてもらった一冊。わかりやすく心に沁みる詩が多い。この詩集(日本現代詩文庫 土曜美術社)には、おそらく編集順だと思うが九つの詩集と詩画集とエッセイが収録されている。若いころとお…

卒業

『竹林精舎』 玄侑 宗久著 七年ぶりの書下ろしである。大僧侶に対して失礼な言い方かも知れないが、玄侑さんは真面目である。いつも真正面から物事に対峙しておられるところが好きで今回の一冊も期待して手に取った。 一言で言えば、東日本大震災で両親を亡…

料峭(りょうしょう)

『椋鳥日記』 小沼 丹著 この本について書いておられるブログを読んだ。Tの書棚にあったはずと出してくる。筆者のイギリス在住時のもので八編からなる短編小説集らしいが、小説というよりはエッセイという趣だ。プロットらしいものはなく淡々とした日常報告…

NHKBSで映画「ビューティフル・マインド」を見た。別に見るつもりはなかったのだがあまりの寒さに暖房の部屋で縮こまっているうちに見てしまうことに。 アメリカ映画で実在の人物「ジョン・ナッシュ」を扱った話だ。実は、彼がノーベル賞を受賞した数学者だ…

囀り

オリンピックが開幕してNHKのテレビ番組はオリンピックばかり。そんなに興味のある人がいるのかしらんと思ってしまう。オリンピック番組はなおさらもともとあまり見たい番組もないテレビだが、二つほどビデオを取ってでも見ている番組がある。どちらもNHKの…

また歳時記が戻ってしまったが掲載句の都合上ご勘弁を。原石鼎の句ではないが庭の蜜柑の木の下で青鷺がぼんやりしていた。全くぼんやりとしかいえない風情でかなり近づいても逃げない。怪我でもしているのかと思ったほどだ。我が家は川の隣だから大檜のてっ…

冬終わる

マルティナさんの「腹巻き帽子」ができた。もっとももともとの「腹巻き帽子」とは違う。先に編んだYが「テキストどおりに編むと案外重いよ」と教えてくれたので同色糸だけで「帽子」というより「ネックウオーマー」を目指した。表目と裏目だけだが綺麗な模様…